市民アーカイブ多摩へ見学に行ってきました

資料保存チームを担当しております「おさとう」と申します。去年まで本委員会では書籍の寄贈を受けていたのですが、新たにフライヤーの寄贈を受けることになりました。これまで、書籍を中心に資料整理を行ってきたのですが、様々な形態のフライヤーを整理したことがなかったため、そうしたものを多く収蔵している市民アーカイブ多摩を見学させていただきました。
今回のブログでは、資料保存の現場ではどのようなことをされているか、写真とともに見ていただければと思います。

市民アーカイブ多摩において、資料が館に入ってくる経路としては

・資料館への直接送付
・会員等による定期購読誌の寄贈
・会員等による公共施設等での収集
・その他(HPから印刷、集会で収集など)
の4つがあるそうです。

このようにして入ってきた資料をさらに
・ミニコミ誌
・ミニコミ発行団体が出しているフライヤー等
・そのほか単発フライヤー等
の3つに分け、さらに資料の内容に沿って分類をしていきます。

市民アーカイブ多摩の前身とも言える、東京都立多摩社会教育会館市民活動サービスコーナー時代(1970年代)に決められた分類を元に少しずつ改訂してあり、その分類に従えば、セックスミュージアムが収集する資料は大分類では30番台の「人権」に入り、その中の33番「性」というカテゴリに入ることになります。

なお当委員会では現在資料のデータベース化作業を進めているものの、分類は細かく設けていないため、セックスミュージアムとしての分類を考えないといけないなということを痛感しました。

さて、市民アーカイブ多摩においてミニコミ誌としてファイリングし、データベースに登録しているものは現在およそ2000誌あるそうです。全体の1/3が多摩地域から、1/3が他都内から、1/3が全国から集まったものとなっており、多摩地域に限らずひろく市民活動についての資料を収集していることが窺えます。

平和、人権、環境、公害、福祉、教育などの分類順にミニコミ等を配架しています。灰色や白のファイルにはミニコミが、赤いファイルには発行団体のフライヤーが綴じこまれています。
昨年度書庫を増設した際に、作業・閲覧スペースを確保したそうです。
タブロイド判などはB4のファイルを少し飛び出てしまう大きさなので、台紙を貼り付けて折れないようにしているそうです。


昨年には新書庫(岸中書庫)を増設するなど、増える資料への対応も臨機応変に行っているそうです。委員会としても現時点で所蔵している600冊の蔵書を今後どのように保管・展示していくか悩んでいるところなので移送する資料の選び方など勉強になりました。

資料館の運営についてはネットワーク・市民アーカイブ(2020)『ようこそ!市民アーカイブ多摩へ 市民活動の記録を残す運動の歩み』が詳しいです。そのため、ここでは詳細を省きますが今後セックスミュージアムを安定的に運営していくために、どのように寄付活動を行っていくか、広めていけるのか、考えさせられるものでした。

非常に貴重なお話を伺うことができました。事務局の皆様・当日作業をされていた会員やボランティアの皆様、お忙しい中時間をいただき誠にありがとうございました。末筆ながら御礼申し上げます。


ネットワーク・市民アーカイブ多摩
http://www.c-archive.jp/index.html

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