資料保存チーム報告:目録作成ボランティアの声⑧
沿革のページでも紹介されておりますが、セックスミュージアム設立準備委員会ではこれまでに数回本の寄贈を受けています。
それに伴い、受贈した資料の目録作成を進めております。この目録作成に当たっては、大学生ボランティアのみなさんと進めています。そこで、目録作成に参加したボランティアの皆さんの声を紹介しています。今回はその第八回目。作成作業の感想と今後に向けた改善点を書いてくださいました!
■1970年代漫画雑誌における男女の関係性
主に1970年代の漫画雑誌に触れました。作業をしながら中身を覗いてみたのですが、仮に現代のコンビニや書店で置かれていたら炎上するのではと思える内容がほとんどでした。漫画ではあるのですが、ストーリーを重視しているというよりかは男性が女性を一方的に組み敷く絵が強調されている印象を受けました。異なる年代の漫画雑誌や、同じ年代でも官能小説など他のジャンルになるとまた違った印象を受けるのか、比較してみたいと考えています。

■時代によって、「変化すること」と「変化しないこと」を考えた
70年代の雑誌の内容を確認した。雑誌という特性上、ぱらぱらとめくるだけである程度情報が入ってくるため、小説などよりも興味を惹かれる部分が多かった。
内容を見てみると、構成などは今のエロ漫画と似通る部分があると感じた。絵の雰囲気などは今のものとはだいぶ違い、「エロ」の考え方が社会的に変わってきているのだと実感した。逆に、絵柄が変わっても性的興奮が得られやすい展開は同じなのだなと思う。
漫画やコラムの中に同性愛について書いているものがいくつか見られたことが意外だった。しかし、ギャグとしてであったり、異端なものとして書かれている点、レズビアンは体つきや性格に女らしさのない女性というイメージを持たれている点などは、私達の考えとの違いが見られる。
全体的には私たちのイメージする性愛についての古い考え方が多いが、性的マイノリティへの考え方や、セックスと恋愛を別個に考えるなど、現代の性愛への変化の兆候を見ることができると感じた。
